当院のリハビリテーション部門では、急性期の疾患治療に同期しながら、安全に配慮しつつ、積極的なリハビリテーションを提供し、可能な限り直接の在宅復帰を目指し、また退院と同時に在宅生活、社会復帰ができる状態を目標としております。
急性期脳神経外科病院における脳卒中リハビリテーションは、「Critical time window」と呼ばれる発症後2〜3週以内に効果的なリハビリテーション介入をすることが脳の可塑性を最大限に引き出すことになります。そこで当院では、急性期から治療的電気刺激を利用して、上肢筋・下肢筋・顔面筋・嚥下筋の麻痺改善へアプローチしております。
また、脳卒中ガイドラインではESD(Early Supported Discharge;早期退院支援)が推奨され、在宅復帰後の通院リハビリテーションがADL(日常生活活動)向上に有意に役立つとも報告されています。当院はリハビリテーション専門医による「リハビリテーション科外来」を常設してESDを実践することにより、退院後もリハビリテーションの継続を可能とし、さらなる機能・能力向上への取り組みや復職・家庭内役割再開への「ソフトランディング」を支援します。
これは当院から回復期リハビリテーション病院へ転院して在宅復帰された方々に対しても同様に支援致します。加えて、リハビリテーション科外来では痙縮治療や嚥下機能評価、運転の各種評価等の方々にも対応します。